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「……ありか、あれ」
オレこと、月影翔はそう呟きます。
ボケるなって言われてもなあ……だって目の前に超どでかいドラゴンが居るんだし、当然の反応だ。
オレなんか凄い方だ。だって隣ではこうやが気絶してるし、カビごときが。
「あれは、パラレルドラゴン、危険度は[?](シークレット)よ」
そう言ったのはこのメンバーでのリーダー、神野舞花。
しかし[?]か、オレの命はここで終わった気がする。こんな平原の真ん中で死ぬって嫌だな。
とか考えると、舞花の隣から声がした。
「図鑑に載ってましたけど、パラレルドラゴンはこちらから攻撃しない限り動きませんよ」
そんな頼もしい解説をしてくれた荒波水希だ、一命を取り止めた感じだ。
どうやらあのドラゴンは受け身型らしい。
「あれぐらい余裕でしょ……?」
「無理だから、絶対無理だから、この前だって[A]が限界だっただろ、しかも[B]に近い奴」
言い方的には[A-]だ。
「チッ……あれぐらい楽に狩りなさい……」
相変わらずの毒舌姫こと白雪冬花。
楽に狩るって[?]を? 凄すぎる奴だろ、それ。
え、こうやだけフルネームじゃ無いって? あいつはそういうキャラだから、仕方無い。
「しろよ紹介!」
と、凄い勢いで復活しつつツッコミを放つのが、高山こうや。
地の文に入り込むなって言いたいけど。
「結局言うのかよ!」
「それより、でかいドラゴンだな。30mぐらいじゃないか」
「時空を越える力を持つらしいわよ」
「俺はスルーか! 無視か!」
こうやはこういうキャラだから、気にしない。むしろ気にしたら負けだと思う。
無視をされる、それがこうやクオリティ。
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