夏の木

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ま、嘘だけどね。 これは性格の問題なんだ。もう、何と言うか昔から僕の性格は捻くれていた。 それはもう大人ですらしかめっ面して、此方を見るくらいには。 結果、お年玉なんていうお正月に手に入れる一年通して最大とも言える収入源は小学校三年生の時に打ち切られた。 誕生日やクリスマスプレゼントは小学一年生の時に。クリスマスなんてネタばらしまでされたのだ。 可哀そうな僕に誰か同情でお金をくれないだろうか。 さて、そろそろ現実へと目を向けよう。 大祓柊と言う女性のスリーサイズについてだっけかな?あれ、違った? そうそう、思い出した。 僕が大祓と話している理由だった……っけ? 残念ならがら皆が賛美して止まない僕の灰色の脳味噌の限界のようだ。 まぁ、これには灰色の脳細胞が正しいってオチがあるんですけどね。っと、まぁ閑話休題。 むぅ、この状況を何処から説明すれば良いのか。 あぁ、そうだ。大事な事を忘れていた。 僕の名前は榎(エノキ)、姓は多枝(タキ)。多枝は“多岐にわたる”とかの多岐ではなく、多い枝と書くので注意が必要なのが特徴だろう。 その他これと言った特徴の無い、所謂普通の高校四年生だ。 あ、留年してるのは個性なのかな?
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