702人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「普通の奴なら大抵ガキの頃にくだらない事を願ってお終いだけど、どーゆー訳かテメェは『一生に一度の願い』を使わなかった。これじゃあ公約違反になるからと思った神様が、あたいを派遣したって訳だ。理解したか?」
ニナが聞くと、和人はカクンと頷いた。
「つー訳で、さっさと『一生に一度の願い』を言え。この仕事が終わったら、ようやくあたいも正式に女神になれるんだから」
順序良く物事が進んでいる為、ニナの機嫌は良い。ニコニコ顔のニナはそれはそれは美しい顔をしていた。
それは、さっきまで完全にニナにビビっていた和人が思わず見惚れる程だった。
「えっと、それじゃあ……」
首を傾げて『一生に一度の願い』を考える和人。
ニナは腕を組んで待っていた。
「えーと……えーと……」
トントントン
悩み続ける和人。
腕を組んだまま、指で自分の肘を叩くニナ。
「あれかな……それとも……いや、やっぱり……」
イライライラ
依然悩み続ける和人。
苛々がつのり始めるニナ。
「よし決めた! ……でもなぁ……」
プッチーン
ニナの頭から何かが切れた音がした。
「っさっさと決めろや、クソがぁぁぁッ!!」
手にした鉄塊……三連式のリボルバーを乱射する。
最初のコメントを投稿しよう!