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「相手の気持ちを歪ませるってのは意外とポイントがかかるんだ。最初の相手の気持ちによって大分上下するけどな」
取り出した水晶ドクロをポンポンと弄びながらニナが説明をする。
「例えば、相手がテメェの事を殺したい程憎んでた場合は約7兆P必要だし、テメェの名前も知らないなら約17億P必要だ。もしテメェの事がほんの少し好きなら、約9万Pで済む」
「あの……」
恐る恐る和人が手を上げる。
「あんだよ」
ニナに睨まれて萎縮するも、和人は質問をした。
「そのポイントって何の事ですか?」
「狙い事を叶える為に必要なモンだ」
和人の疑問にニナは簡潔に答える。
「『一生に一度の願い』っては、神様から割り振られたポイント内でしか叶えられない。全員が「世界征服」なんてのを願ったら収拾つかねぇだろ?」
「なる程、そりゃそうですよね」
『一生に一度の願い』にしてはショボい気もしたが、そんなモノなのだろう……と和人は割り切る事にした。何より、ケルベロスを持つニナに文句を言える筈もない。
「それじゃあ、売り切れで買えなかったAKCのライブチケットが欲しい」
「無理だ。他人の物を手に入れるには168万Pが必要だし、時間を戻してチケットを買える様にするには39兆Pが必要だ」
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