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「……それじゃあ、新しいテレビが欲しい」
「それも無理だ。店からパクってくるのはさっきも言ったPが必要だし、他人に買って貰う場合は約892億P……親族に買って貰う場合でも最低でも2100P必要だ。無から作るにゃ1京P以上かかる」
「…………学校の宿題をやって欲しい」
「駄目だ。学業の改ざんはルール違反だ」
ことごとく願いが却下される度に和人の表情が曇っていく。
で、結局……、
「本当に願いなんて叶えられるんですかッ!?」
思わずそう叫んでしまう和人だったが、
「テメェが欲張るからだろうがヒューマンッ!!!!!!」
ニナに自分の三倍の怒号を返され、ケルベロスを向けられてしまった。
「なぁに調子こいてんだボケ!! そんな大層な願い、本気で叶えられると思ったのか!? ああッ!?」
ケルベロスの銃口でコツコツと眉間を突かれ、和人は半泣きしてしまう。
「じゃ…じゃあ、どんな願いなら大丈夫なんですか……?」
両手を上げてカチカチと歯が鳴っている和人から、ニナはようやくケルベロスを離す。
「些細な事だっつーの! 今日の夕飯はハンバーグが食いたいとか、7時から見たい番組があるから今日だけはチャンネル権が欲しいとか、そんな鼻水垂れたガキが願いそうな事だけだ」
「はいぃぃ!? そんな事だけ何ですかッ!?」
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