帰宅途中

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学校の中、一人の少年の叫び声がこだました。 「おぉォォぉぉォォォぉぉ!!」 学校の終わりを知らせるチャイム。 その音と同時に、その声は響いた。 その声の持ち主は、櫻川は、自分の教室を飛び出した。 (タイムリミットは20分!) 櫻川は全力で廊下を走りながら考える。 自分の今いる場所。 登修学院高等学校、 校舎、2階、 1年、3組 の教室から 最短で帰るルートを。 そして、自分の行く道を阻む、敵の数を。 彼は走る。 足に力をいれ、 運動のエネルギーが一つの塊となって動くように、 最大の成果を得られるように。 一つの風となるように、走る。 全ては、彼の夢のため。 櫻川は全てを賭ける。 ┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿
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