この世界には

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いつの間にか眠っていた。 心地好い風と暖かい大地につい眠ってしまった。 夜の気配がすぐそこまで来ている。 それはそれはきれいな夕焼けと大きな山の頂きは濃い紺色に染まっている。 足元には太陽の匂いのする大地。 イルスは大きく背伸びをして、深く息を吸う。 「イルスー」 遠くからマエナの声がする。 手を降りながらあわてて走り出す。 「早く帰ってきなー」 マエナは隣の小屋にすむ同じ年のキヨラ族の女の子。
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