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「新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。
このラピッドイヤー学園は長い歴史と伝統を持つ名門校です」
「リューヴトラ先輩は容姿端麗・成績優秀・スポーツ万能の最強三拍子が揃っている、この学校初の三年連続生徒会長を務めるという…」
「勉強は難しめですが、この学校に入学することが出来た皆さんですから、大丈夫だと思います」
「し・か・も、その生徒会はリューヴトラ先輩が会長になってから女人禁制になっちゃって……」
「皆さんのこの時期は青春という一番輝く時期ですので、恋に勉強にスポーツに沢山精を出して下さいね」
ニッコリ。
そこでリューヴトラが笑ったため、生徒だけでなく、保護者も倒れた。
「生徒会には美男子が集まってるんだけど、リューヴトラ先輩には思い人が居るって言うんだよね」
『リューヴトラに…思い人?』
ユースィはそう思うと胸がツキンと鈍く痛んだ。
『分かってた。
リューヴトラがいつか私から離れていくことなんて……』
誰がどう見ても本命(屋敷内の台詞1ページ目に戻る)はそう考えて落ち込んでいた。
そこからは双方の話が全く頭に入らず、気付けば入学式は終わっていた。
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