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「何って、今は春ですので、俺達には繁殖期として最適な季節なんですけど?」
リューヴトラは飄々としながら答える。
顔がにやけるのを抑えているのが少女には手に取るように分かった。
「だいたいね、リューヴトラ。
女の子を起こすときはそんな黒い冗談D……」
「冗談ではないですよ?」
少女の話に割り込んでリューヴトラは言った。
―――さっきとは打って変わって真剣な顔をして……。
「―――ッ///
あ、あなたは私の執事で兎なんだからッ///」
少女はさっきよりも顔を赤くしてリューヴトラに叫んだ。
リューヴトラは執事だからお嬢様には逆らえないのだ。
『本気だったのに…』
リューヴトラの耳がしゅんと
・・・
垂れた。
『あ、やば、可愛い///』
少女は可愛くなったリューヴトラの頭を撫でた。
「リューヴトラ反則、可愛すぎる///」
そしたらリューヴトラが気持ちよさそうな顔をするものだから、とても可愛い。
そう、リューヴトラは兎人間なのだ。
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