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冒頭部分でお気付きの方もいると思うが、ユースィは遅刻ぎりぎりだった。
後半は全力で自転車に乗って走る少女とガチバトルを繰り広げた。
その話については涙なくして語れる話ではない。
と言うわけで、その少女とユースィは仲良くなって、二人そろってぎりぎりスライディングセーフになった。
「ぜー、良かった、ぜー、な、ぜー、ユー」
「ミリア、ぜー、だって、ぜー、よかった、ぜー、じゃない」
二人はぜぇぜぇ言いながら体育館前に座っていた。
「皆さん、クラス分けは見ましたね。
ユースィさん、あなたは首席だから新入生代表の挨拶、よろしくお願いしますね」
先生は去り際に爆弾を落としていった…。
「ドンマイ☆」
「他人事だと思って……」
ユースィはぷぅと顔を膨らませた。
「まぁまぁ、私もA組だし、出席番号だってユーの前だから、ね♪」
自転車少女(通称ミリア)ことミリアネーズ=アパガルドが無邪気に笑った。
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