現実

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深い、深い夢、終わらないでほしい だが、この世はそんな切実な願いも聞いてくれない 刹那、目覚まし時計がなる。その音を聞いた俺は目を覚ます 「……また始まるのか」 大きな溜め息を着く なぜなら、今日から学校が始まるからである。 体を起こす。 体が異様にだるい。それもそのはずだ 今日からは連休明け初めての登校日なのだから… 台所に向かう。 そこには母親がいた 「おはよう」 と言われ、こっちも「おはよう」 といい返した このなにげない会話も、俺の家族にとっては貴重な会話だ。 もともと言葉数の少ない両親は 当たり前の会話と応答以外は基本的に喋らない 家は決して裕福ではない。お母さんはパートで、父さんは…今はなにもしてない。
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