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”お前の魂、かな”
「魂?」
”人間の魂を喰うことで、悪魔同様妖精の俺たちも強くなれる。そもそも高等妖精と契約するには、かなりの対価が必要だからな”
「今、僕の魂が必要なの?」
”いや、お前の寿命が終わったときだ”
「ならそれでいい。死んだあとなら好きにして!」
”…わかった。契約成立だ。目を閉じろ”
す、と目を閉じると、首にひやりと手の感触が。スルッと首回りを撫でられ、ビクッと震えてしまった。
そんな僕を彼はフ、と笑った。
”目を開けろ”
「…?何したの」
”鏡を見ればわかる”
鏡無いよ今…。
”改めてよろしくな、ルーイ。俺は、ラキスだ”
「ラキス…よろしく」
”お前には力がないし、礼を払う必要ないから楽だぜ”
「…ラキスって口悪いよね」
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