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「ちょっと、ラキスも手伝ってよ」
「やだよ。めんどくせぇ」
「もー!」
”ルーイ、僕たちが手伝うから”
「うん、ごめんね」
ラキスは契約したその後、ずっと僕と一緒にいる。
僕は契約した妖精であっても妖精界に帰るものだと思ってた。そしてまた召喚、みたいな。
ていうか、妖精界とかあるのかな。でも、ラキスは召喚されて来たわけだし…?
「なんだよ」
「…べっつに。さーみんな、がんばろー!」
結局あの時、ラキスは僕の鎖骨あたりに刻印が入れたらしい。僕には読めないけど、ラキスの正式名称が彫られているようだ。
”ルーイ、家でもラキス様と仲良くしてる?”
「…そっか、高等妖精なんだよね、ラキスは。…仲良く、はないよ。言い合ってる。
…おばさんにばれそうで怖いんだけどね」
”ラキス様はすごい妖精なんだよ。僕たちが召喚できたことがありえないくらい。よっぽど僕らも必死だったんだよね”
「うん…本当にありがとう。」
”あ、ルーイ。ラキス様が後ろから来てる。…何だかんだ言ってもね、ラキス様もルーイを大切に思ってるんだよ”
「んー…。」
みんなが言うように、後ろからラキスが不満げな顔でやってきた。
「遅い!!」
「…ラキスが手伝わないからじゃん…」
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