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消防署に来てもらい、僕たちとごはんを食べて、もし火事の通報が入れば一緒に消防車で消火に駆けつけます。
消防士の一日をそっくりそのまま、ボプシー君に経験してもらうのです。
ボプシー君の洋服と靴のサイズはいくつですか?
消防士のユニフォームを作らせますから。
もちろん、防火用ヘルメットもね。
おもちゃなんかじゃなくて、フェニックッス消防署の記章が入った本物ですよ。
僕たちの着る黄色のレインコートと長靴も用意します。
すべて地元で作っているので、急いで仕立てさせますよ」
3日後、いよいよボプシーの夢が叶う日が来た。
ボブは病院にやってくるとボプシーをユニフォ-ムに着替えさせ、外に待機する消防車に案内した。
高層ビルにも届く長いはしごをそなえ、前後にハンドルがついた、車体の長い消防車だった。
ボプシーは後ろのハンドルを握らせてもらい、消防署まで車を走らせた。
天にも昇るような心地だった。
その日、火事の通報は3回入り、そのたびにボプシーは、いろいろな消防車や、救急車や、署長の車に乗り込んだ。
まさに消防士としての醍醐味をフルコースで味わった。
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