愛するキミは左利き。

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
  ひと言で言うと'自由人' ふた言で言うと'変わった子' 三言めも言うと'気まま' 要するに『典型的なB型』 ボクの彼女はそんなキミ 振り回されてばかりだけど きっとキミは気付いてないよね いつも困らされてばかりだけど これもキミは気付いてないよね '言ってくんなきゃわかんない' なんて口癖でボクより 優位に立ちたがるけど それも無意識で 気付いていないよね どうしてキミと付き合って しまったんだろう‥ キミの紡ぐ言の葉一つ一つに 一喜一憂して傷ついて ボクが欲しいのは その微笑みの似合う唇から 紡がれる愛の詞で ボクが涙を流す為の その綺麗な声で奏でる 悲劇的序曲じゃないんだよ きっと これも それも あれも 気付いていないんだろうな‥ どうしてキミと付き合って しまったんだろう こんなに振り回されて 困らされて悩まされて 苦労して涙して 愛の詞もボクから聞かなきゃ 言ってくれない もういい大人なのに未だに プラトニックなお付き合い たまにいじけて 「嫌いになったなら言ってよ」 って言ってみたら何故か逆ギレ きっと虫の居所が悪かったんだ と自分に言い聞かせて と思ったら急に優しい声で 「嫌いになんてなってないよ」 ってボクを困らせてから喜ばす だからボクはいつまで経っても キミには勝てない   ―じゃあどうして別れない そんなの決まってるじゃないか 全部ひっくるめて好きだからさ なんて言わないよ だけど だけど。 自由人の変わり者の 気まぐれ者でも 振り回されても 困らされても 傷付けられても 今はそれ以上に キミを ''愛している'' からだよ キミは我が道を行く人だから この先どうなるか お互いどう変わるか わからないけれど ボクは少し期待しているんだ いつかキミがボクに 譲歩してくれる日が来る事を そしてボクが描いている夢を キミも一緒に描いてくれる事を キミが今描く道の先には ボクはいないんだってね いつになるかはわからないけど キミの描く道の先に ボクも共に歩めるといいな‥  
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!