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ある日の放課後、俺達は家庭科室に居る。
「へ…Hey you?
飽きてきたんだぞ‥‥‥‥‥帰って良いかい?」
「駄目に決まってんだろ!
元はと言えば、アルフレッドが妖精さんや幽霊達を信じようとしないから
目の前で降霊してやろうとしているのに 彼に帰られたら意味が無い。
第一、既に召喚の儀式を終えて出でくるのを待っているのだから
後戻りは出来ない。
「…お前、怖いのか?」
「HEROに怖いものなんて無いんだぞ!」
「俺は怖いよぉぉぉぉ!何でもするから帰してぇぇぇぇぇぇ!!」
フェリシアーノが泣き声が耳障りだ。
あちこち説得して廻った甲斐があって、10人も集まった。
「おい、幽霊なんて居ないんだ。
だから落ち着け。」
ルートヴィヒの 本末転倒な呟きが聴こえた。
「賭けのこと忘れたらあかんでぇ!」
「賭け?」
「我達の一ヶ月間の学食をアヘンに奢らせるあるよ!」
「え?いいなぁ…お兄さんもなんか頼んどきゃ良かったぁ。」
確かに耀とアントーニョと、幽霊が出るか否かで賭けはしたが
出ないこと前提に会話されていることや、フランシスも調子に乗り出してるのが
酷く 俺の気に触る。
「お前らこそ覚悟しやがれ! バカァ」
幽霊が出たら、明日から一ヶ月間
アントーニョは、ロヴィーノと口がきけないし
耀は、ツインテールに湾の制服(女子用)そしてニーソで登校することになるのだ。
明日が待ちきれない。
「電気つけて良いのけ?鍵のついでに先公のタバコかっぱらってきたけんど、
高いヤツの箱に 安いの入れてるみとぅで
違和感が‥‥」
「知るかッ!?」
蘭はアントーニョに連れられてきたのだが、降霊よりも
職員室から 家庭科室の鍵を盗ってきた時の方が、スリルがあり楽しい
なんて ぬかしていた。
「ていうか吸ってたん?どおりで煙たい思たわ。」
暗くした方が出やすいと思い 電気を消しカーテンを閉めきったので、己の手も見えない。
ちなみに家庭科室を選んだのは、この召喚術には火が必要だからであった。
「やっぱり、駄目だ!‥‥‥辞めよう。」
「まだ言ってんのか??うっせぇなぁ!」
ヘラクレスは、午前中 菊を誘ってる時に割り込んできて
悪ふざけで霊なんか喚ぶな、危険だ。
とか意見してきた。
「ヘラさん、気にしすぎですよ。」
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