序章

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何本か 滑ったが 緩やかな斜面で距離も短い為、すぐに飽きてきた。 ~? 「な~!あれやって見ね~?」 剛が、 キッカーと言う 台形のジャンプ台を指さして 言った。 「お?んぁお~!やって見るか?」 キッカーの前に着くと、 限られた狭い空間で キッカーを飛び越すスピードを出すために、2m程の高さに積まれた人工雪で 階段状に造られている スタート台を見上げて 剛が 「こっ…こっから降りるんだよな?」 「最初は 一番下から 行きゃ~良いべ。その為に 階段状に 出来てんじゃん?」 俺は 内心ビビり捲っていたが、剛の前では 平静を装い そう応え 板を持ち スタート台に上る。 《こっ怖ぇ~!》 しかし 顔には出さず 剛に向かって 「俺様の滑りを見せてやんよ!!」 「お~見せてくれ」 剛が応えると同時にスタート台を滑り降りる。 ズサ~ 《じ 重心は ま 前に 前に まっ!》 「うわっ!」 ズッシャ~!! 「ぃっつっっ~!」 気持ちとは裏腹に、後ろに転けた。 「だ~はっはっは!ダッセ~!!」 俺は そそくさと コースを空け、こっちに向って 指差して笑っている剛に 「ウッセェー!テメーがやって見ろや!」 「ま~良く見てろや!」
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