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「いるよ、いる?」
聞き返され、あたしは素直に、いますよと答えた。
「同じ学年?」
「一つ上です。」
「もしかして同じ部?」
「はい」
先輩とは部活の先輩後輩の関係で間違ってはない。半ばやけくそで堂々と答えていると先輩が落ち込んでいるのがわかった。
「どうしたんですか?」
「いや、なんでもないよ」
笑顔を向けた先輩だったけど、明らかに作り笑顔だった。
「先輩はどうなんですか?」
少し切り替えようと先輩に聞いてみる。
すると、先輩の顔がみるみるうちに赤くなっていった。
「どうしたんですか?顔赤いですよ?」
あたしは覗き込むようにして先輩の顔を見た。
先輩が一瞬あたしを見た時、目が合い何故かあたしまで赤くなる。
「あっ、あのさ」
「はい、」
俯いた先輩を隣で見ていると先輩が俯いたまま小さく何かを呟いた。
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