声ー夏

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「これじゃないか?」 「…あんた馬鹿にしてる?流石のあたしでもlikeとかloveはわかるよ」 「逆に解らなかったら、よく高校入れたなって言いたくなるぞ」 空欄に書かれたのは【私は貴方が好きです。】で、文中にlikeやloveなどの単語はない。 「じゃ、なんでこうなんの?」 「ん?これは今の俺の気持ち」 「ハァ?お前、暑さでついに頭がいかれたか」 そう言うとすごく重いため息をつかれた。 「馬鹿かお前は。ここまで言って、なんでわかんないわけ?」 「知るか、そんなもん。知らなくても生きて行ける!!」 「直接言わないと駄目なのかよ」 また重いため息をついた工藤にあたしは首を傾げる。 「工藤?」 「好きなんだけど」 「は?」 「お前が」 「ひ?」 間抜けな声を出しているといつの間にか目の前に工藤の顔があって、軽く唇になにかがリップ音と共に触れた。 あたしはなにが起きたのかわからず、目をぱちくりさせていると工藤が笑う声がした。
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