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「間抜けな顔してるし、そんなに意外だった?」
あたしが何度も縦に首を振ると工藤は優しく笑う。
「で、答えは?」
「ふ?」
「これのだよ」
指差されたのはさっきの和訳。
工藤を見るとさっきまでのふざけた表情は消えていて、いつになく真剣な表情をしていた。
あたしは数秒固まって、その後一度だけ首を縦に降った。
「…ありがとう」
聞こえた工藤の声が夏の暑さと共にあたしの体に溶けていく。
fin...
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