*3章* どうみてもフラグです本当にありがとうございました。

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「…明も、こんな目に 合わすのか……?」 震えを隠し、 顔を横向け 扉のある方を見る。 (……明。) 「お前が望むならな。 …お前の前で、 泣かせてやろうか? あ、"鳴かせる"の 間違いだっけ?」 俺はコノミヤに視線を戻す。 目の前のコノミヤは 楽しそうに笑った。 「…っざけんな!!! 明に何かしてみろ… 俺が自由になった瞬間 お前の命はないと思え!!!!」 「…さっきから 思ってたんだけどさ… なんでそんなに 明に執着するわけ? 今日出会ったばかりで そんなに好きになったの?」 ドキリ、と心臓がなる。 ちなみに 恋とかそんなののドキッ じゃない。断じて違う。     "明" 確かに俺は、 今日出会ったばかりの こいつに執着 しすぎている。 …自分でもわかってる。 だけど、仕方ないだろ? 明は… 「死んだ母親に、 そっくりなんだ。」 …何も恐れない強い瞳。 …引き込まれるあの笑顔。 …温もりを与えてくれる あの体温。 全てが母親と同じで。 出会ったあの瞬間から もう二度と、 失いたくないと願った。 そして誓った。 明を守る、と。 「…マザコンなの?」 「…違えよ馬鹿。 似てるから惹かれた だけで、 恋愛対象として 明が好きだ。」 「……へぇ………。 …なんか、ムカつくなぁ。」 「…は?」 コノミヤはニッコリ、と笑い 俺に座っていた椅子から 立ち上がり こっちに近づいてきた。 「…な、に「ムカつくんだよね。」 「だからなにがだよ。 こっち来んな変態が…っ」 「褒め言葉どーもw …お前のその、 明への気持ち…… 壊してやるよ。俺が。」 「褒めてねーよ。 …って、は?」 意味がわからない。 いやマジで 意味がわからない。 明への気持ちを 壊す? なんのために?? 「俺がお前を 気に入ったから。」 「だから心を読むな。 …気に入った? むしろ逆だろ?? 眼から嫌いだって 伝わってくる。」 「…さーな。 とりあえず千尋、 お前が俺のモンになるんなら 今許してやってもいい。 どうする?」 「余裕でNOだろ。 俺は明以外の男を 好きにはならない。」 「…やっぱりムカつくなぁ もう許してやらない。 せいぜい鳴いて、 泣き叫べばいい。」 …後は想像に まかせる。 こうして今、 記憶をたどっている 間に手首の拘束がとれ、 自由の身となった。 とりあえず 部屋がら1秒でもはやく 出ようと扉の元に 向かうと、 扉の奥から 声がきこえてきた。 .
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