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優一は不意に体が持ち上げられる感覚を覚えた―――いや、実際に持ち上げられていた。
「こんな子供、私にはおやつにもなりゃしないけど、近くにはこれくらいでも狙う餓狼どもがいる。せめて、神社までもってね。」
少女の声に、優一はハッと気がついた。分かっている状況は、何者かに背負われている事、
…そして何かの唸り声も聞こえる事。
何者に運ばれているのか?ふとそう思考したが、体力の消耗と、背負われている安心が勝り、いつの間にか優一は眠っていた。
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