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1ターン目が始まった
ゆっくりと全員がくじを引く
オレは7番
「あ………私、社長!」
驚いた顔で手を挙げているのは別府 微だ
どうやら彼女が社長らしい
愛らしい口元に垂れた小さい目、子犬のような顔立ちである
「えーと、じゃあ4番の人が……8番の人に50円!」
いきなり大きいなと思ったがまた2度目のくじを引いた
厳かにゲームは進み、社長以外は口を開かない
オレは2度程回ってきたが、特に大きな変化はもたらしていない
25ターン目
また自分が社長をひいた
「あ………」
手を挙げた
実は今、最下位の一つ上に位置している
このままでは負けてもおかしくない
しかし社長になっても為す術はない
そしてふと思った
このゲームに負けるとなにが起きるのか
恐らくはゲーム前に見た男のようになるだろう………
それだけは…やだ
自分の持ち金は58円
一番下は45円
「じゃあ2番の人………4番に40円」
この発言が波乱を呼んだ
「あ…二番オレだ」
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