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───………
食べ終わった6人分の食器をアルが洗い、洗われた食器を隣でネフがキュッキュと拭く。
「1ヶ月ぶり…かしらね」
「今回は結構日があいたな」
キュ
蛇口を締め、拭かれた食器をアルは棚に片付け始めた。
「やっぱりネフもまだ角笛の音を聞いたら気を張る?」
「あぁ。長年の習性みたいなものだ」
「…そうね。そうゆうものかもしれないわね」
お互い視線は食器。
だが、心はどこかここには無い所にあるかのように話す。
カタカタ…
窓を風が叩き、外が肌寒くなってきたことを知らせた。
もう1か月もしないうちに、街の中のイチョウの葉は美しい黄色いに染まり、街道には金色の絨毯ができあがるだろう。
「今夜は冷えそうだな」
「そうね…特にあの子達は、遥か上空…ここよりもっと冷えるでしょうね」
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