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「ああ…行きたくねえ…」
できる限りゆっくり着替えてから店長へ挨拶して店を出る
「いないって事はないよな…、あくまで見た目的にだけど誠実そうだし」
重い足を動かしながら店の正面へ行くと荒木がいた
「お疲れ様です」
「ああ…で、なんだよ?」
無意味にイラついた声色で返すが同時に自分の器の小ささにもイラだつ
「かなみさんの事なんですが、今日学校での様子がいつもと違って……。実はこの前…告白したんです。かなみさんに」
目がマジだこいつ…、本気で兄貴の俺に言ってきてる。普通言うか?そういうの?
「……で?」
「もしかなみさんの様子が違うのが自分のせいなら…なんとかしないとって思うんですが…、中野さんは何か知っていますか?」
まさに申し訳ないって顔してるな、最初は文句の一つも言おうと思ったけど…多分コイツいいやつだ、直感だけど
「知らん、そう思うなら謝っとけばいいんじゃないか?」
「…何か知ってる顔ですね」
「顔で人を判断しないでくれよ」
だんだん自分のイラつきの対象が自分に移ってくる、どんだけ嫉妬してんだ
「…まあいいです、俺本気なんで何か知ってるなら本当に教えてくださいね?これ、アドレスなんで」
紙を渡してから礼をして帰っていった
「俺だって本気だっての…」
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