遥かなる戦いの詩

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(王座の間) レオン一行が、出立してから数時間・・・・ヴィクトールは、レオン皇帝の代役を見事に果たしていた。 しかし、そんな時事件は起きた。 「ヴィクトール様!!大変でございます!!アバロンにモンスターが攻めて来ています!!」 大臣が息をきらせながら、ヴィクトールに報告した。 「何!?わかった・・兵を出す!!ヘクター達フリーファイターに出撃要請を!!」 ヴィクトールがすぐさま立ち上がった。 (アバロン市街) アバロンの街でモンスターが暴れ狂い、ヴィクトール率いる討伐軍が、応戦していた。 ふと、城壁を見たヴィクトールが、危機感を感じた。 「フリーファイターたちを向こうの守りに!」 「よろしいので!?」 「城壁が破られたら、厄介だ!」 ヴィクトールがそう言って、ヘクター達を行かせた。 「ほぅ・・・いい判断力をもっているな・・」 「!?」 ヴィクトールの目の前で、門を固めていた兵士達が突如として、力無く崩れ落ちた。 『兵士達がいきなり倒れただと!?』 ヴィクトールが、剣を構えて門に向き直った。 「我が名は、クジンシー、世界を平和にするために来た・・・国を渡せ、そうすれば・・命は助けてやる」 「!」 ヴィクトールが、不気味な男を睨んだ。 「クジンシー・・・だと?伝説の七英雄がこのような蛮行を働くのか?・・・・・それに、平和にしてやると言う貴様のしている事は、れっきとした侵略だ!」 ヴィクトールが、巻打ちを叩き込んだ。 「・・」 クジンシーが、一歩も動かずに巻打ちを食らう。 「この程度か・・・?」 クジンシーがニヤリと笑い、ヴィクトールを見た。 「ならば、我が剣技を受けてみよ!」 ヴィクトールがクジンシーとの間合いを見る。 ヴィクトールは、若干20歳で大剣技の流し斬りをマスターしていた・・・彼がレオンを超えていると言われる理由は、そこにあった。 「!」 ヘクターが、城壁からヴィクトールの動きを見やる。 「流し斬り!」 見事な体捌きは、クジンシーの懐を捉え、クジンシーに流し斬りを見事、叩き込んでいた。 「ほう・・・」
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