カンバーランド王国

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「そうか・・・・・まだ君がいないと部下達は、ダメかな?」 「・・・・・・いえ、私がいなくても・・・・・・恐らく大丈夫でしょう・・・・・・私の部下に優秀な人物がおりますし・・・」 バイソンがとりあえず状況を考えながら、ジェラールを見る。 「ならば、私について来てくれ・・・・・・これから、ルドン鉱山に出向こうかと思うのだよ」 「私でお役に立てるのでしたら、喜んでお供いたしましょう!」 バイソンがジェラールに身を屈めた。 「後・・・・軽装歩兵隊から・・・・・・誰か欲しいかもな・・・」 「なら、軽装歩兵隊頭目、ジョンがいいかと思いますよ・・・」 バイソンが、軽装歩兵隊の若き隊長をジェラールに押した。 「ジョン・・ああ、ジョンか」 ジェラールが考える。 『確かに、ジョンはジェイムズの後輩だし・・・私の代わりにゴブリンを全滅させた功績もある・・・・』 結論を出し、ジェラールがバイソンを見た。 「確かに、不足はないだろうが・・・・ジョンが抜けたら、アバロンが余りにも手薄にならないか・・・」 「・・確かに、数少ない前線、指揮経験者ですからね・・・・」 バイソンが納得して、ジェラールの人選を吟味する。 「宮廷術士のアリエスかエメ・・・・エメラルドのどちらかを連れて行こうかと思う・・・」 「異議はありません」 「後は・・・・・・・」 「ジェラール様、お疲れ様です!」 宮殿の外から帰って来たヘクターが、ジェラールに駆け寄った。 「ヘクター!確か特別休暇を・・・・・」 「はい、只今酒場に今月分のツケだいを払って来た所です!」 ヘクターが笑いながら、ジェラールに答えた。 「ヘクター、まだツケが残っているのか?」 「あれ?バイソンじゃねぇか・・・・・何だ?ジェラール様に給料の前借りでも頼んでいたのか?」 「お前じゃあるまいし・・」 呆れたバイソンが、溜め息混じりにヘクターを見た。 「ルドン鉱山に向かうメンバーを考えていたんだ・・・・・」
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