狩野 緋桜

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彼は私の口元を顎で指しながら聞いた。 あ… そういえばさっき学校で殴られた所、手当てしてなかった… 「お前 生意気そうだもんな。気が強いのもいいけど相手を選んで…「相手にはこれ以上の事をしてやったよ」 そよそよ と風が木葉を撫でる音が聞こえた。 良くアニメやドラマ等で、会話が途切れた時に「ブワッ」と風が吹いたりするのは、今まで会話をしていた事により気付かなかった周りの雑音が 会話が途切れた事によって漸く気付かれるからなんだぁ、と呑気に考えていると… 「へーぇ、やるじゃんチビ」 顔色一つ変えず彼は言った。 なんだコイツ… 無性に腹が立ってきた 私を『桜吹雪の緋桜』と知っていての発言か…?
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