ジャーナリストルート・11時25分

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「すぐに先輩に知らせないと!」 と、刑事は額に汗を流してスーツのポケットから携帯を取り出す。 あたしはその行動に頷くと、すぐ様踵を返した。 (これは前代未聞の大スクープになるに違いないわ!) 不安と興奮が同時に心を襲ったけど、あたしの心は興奮という名の期待が勝った。 これが成功すれば、借金なんて返せるし、自称じゃなくて本物のプロジャーナリストになれる。 (違う。あたしは……) そう。多分、あたしは同じ過ちを繰り返したくないんだ。 『アンタのせいで──!』 傷を抉るような過去を──あの人の言葉を思い出して、あたしは全力で走りながら唇を噛んだ。 今は、11時47分。 あたしは首を振って、全力で会社まで走った。 (もう、逃げたくないから) 頬に冷たい水が伝う。 それを腕で拭いながら、あたしは足を動かした。 ─────Keep Out──────
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