待夢―タイム―

変わらない毎日。

僕、加藤翔太の通っている学校は都内の栄えた場所にある。
友達は学校が終わると、買い物とかゲームセンターとか、僕からしたら全く興味のない場所に毎日行く。
でも僕も行く。
嫌いだ、大嫌い。
ただ回りに合わせて一緒に行くだけ。
普段は明るく振る舞い、面白い事を言ったり、場を盛り上げたり。クラスの中心にいた。
正直辛かった。
ただ入学当初からこのキャラで通ってしまったからずっとこのままで３年間過ごすしかなかった。
一回この自分は本当は嘘なんだって事を友達に打ち明けようとはした…
でも怖かった。
僕の学校はイジメが激しくて、こいつだからいじめないとかそんな理屈は関係ない。
だから僕はその標的になるのに怯えてこのままの自分を演じていた。