喋れないからなんだ

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二人は振り返る。 そこには黄色の髪をオールバックに決めている背が高い男が経っていた 「シルバ!!!久しぶり!!」 「(よう)」 リゾットにシルバと呼ばれた男はフンッと笑う 「なんだ、カリシア、まだいたのか、落ちこぼれだからもう辞めたのかと思ったよ」 「(俺は落ちこぼれてなんていない)」 「喋れないのによくいうさ」 シルバはカリシアを一瞥し、リゾットに向きかえる 「リゾットもよくこんな男に付き合えるな、魔法も打てもしないのに」 「シルバ、言いすぎだよ、それに去年、それを『覆した』じゃない」 「ふん、あんなの認めないさ」 そう言うと二人に背を向ける 「ちなみに僕はCだ、用があるならいつでもおいで」 伝えたいことはもう無いというようにシルバは二人から去ってしまった 「もう、シルバったら」 「(全くだ)」 そうしてカリシアは再び掲示板のクラス分けに目をやる 下から探ってついにAまで来た 案の定、Aクラスに 『カリシア=フレム』 と、名前が書かれていた 「カリシアはAかぁ~」 「(みたいだな)」
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