喋れないからなんだ

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「お互い寂しいじゃないか、だから、な?」 そういって手を差し出す 「(本当に何もないのか?)」 「疑り深いなぁ~、そんなんだから友達少ないんだぜ?」 またニカッと笑う そういや、さっきからこの男は俺、貴族に対して全く委縮も何もしていない それを思うと、まぁ、良いかって気分になってきた 他のやつらとは違う気がする 「(分かった、よろしく)」 「おう!!よろしくな!カリシア!!俺はロック!『ロック=ジルタス』だ!」 握手をする、 手の皮がなかなか厚い、どうやらこいつは格闘家のようだ 「そういや、始業式は何時からだ?」 「(10時)」 「まだ30分あるのか、そういや、何かしてたな」 「(家の仕事だ、そろそろ父親が後継ぎ云々言ってるから仕事をやらされてるんだ)」 「へぇ~、貴族も楽じゃないな」 「(威張ってるだけじゃ偉くなれないからな)」 「お前、良い奴だな!!」 そんな話をする、 ちなみに分かったことだが こいつは結構女癖が悪い方だと分かった 既に学園に来る女子の情報とかもどうのこうの言ってた 後で悔やむから後悔 友達はもっと慎重に選ぶべきだとカリシアは思った
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