プロローグ

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そういえば、普通は聞こえてくる『声』が聞こえない もしやと思い、男は青ざめる 「ま、まさか・・・・」 「い、いえ、違います」 そういうと、メイドは男の手を引き、部屋へと招いた。 中は装飾品がすごく、普通の屋敷ではないことを語っている 「あなた・・・。」 ベッドに横になっている女性・・・男の妻が男を見つめる 「ど、どうしたんだ・・・どっちなんだ・・・?」 「マッシュ、伝えてなかったのね」 男の手を引いた女性、『マッシュ』が深々と頭を下げる 「ですが、旦那様にいち早く事を伝えたくて・・・」 とにかく、男はなるべく冷静を保ち、妻に歩み寄った 妻は小さな・・・『赤ん坊』を抱えていた 「『男の子』ですよ」 第一にそれを伝えた そう、男が先から落ち着かないのは『妻の出産』だったのだ まず、自分の初の息子が生まれた事に嬉しさがこみ上げた。 しかし、トタンにそれは落とされた。 「・・・・泣き声が聞こえなかったが・・・・」 そう、生まれてくる時に、赤ちゃんは泣いて生まれてくる しかし、我が息子にはそれが無かった 「・・・あなた、聞いて・・・」 そう言うと、男に、赤ちゃんを抱かせる 「・・・・・・・・・。」 男は驚愕した。 目の前の男の子は『泣いている』 しかし・・・・ 「・・・・声が聞こえない・・・・」 そう、男の子は泣いているにも関わらずその泣き声が聞こえないのだ
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