喋れないからなんだ

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「坊ちゃま!!!!お坊ちゃまぁあああああああああああ!!!!!!」 屋敷中に怒声に近い声が響く 坊ちゃまと呼ばれた少年は、それが聞こえるとはぁ・・・とため息を零す ただし、口からは音が発することはない。 「カリシアお坊ちゃま!!そろそろ時間ですよ!まだ着替えてるのですか!!」 怒声の根源が男の子・・・・カリシアの部屋へと入る カリシアは近くに置いてあるスケッチブックを手にすると、スラスラと字を書き綴る 「(うるさいよ、マッシュ)」 「な!?」 「(今日は始業式、少し遅いんだよ)」 「ななな!?」 メイド、マッシュはそれを見るとはぁ・・・とため息を零す 「お坊ちゃま、いくら遅くても良いとしても、お坊ちゃまは『貴族』です。余裕を持ってお出でになられないと他の人に示しががつきませんよ!」 「(早く行っても誰もいない)」 「それでもです!さぁ!早く!!」 マッシュはそう言うとカリシアからネクタイを奪い、付ける 一瞬の早業だ 「さぁ、朝食は出来ています。行きますよ」 背中を押しながらグイグイと部屋から押し出す。 カリシアは心の中で大きくため息をついた
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