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「あ、ハルちゃん…今日は早いんだね」
午前8時、いつもよりも早く喫茶店に入った僕を成美は笑顔で迎えた
僕は彼女に案内されて席に着くと、注文を聞く前に彼女は厨房へと入った
これは毎回の事で、僕が訪れる時間によって彼女は珈琲だけだったり、賄いを出してくれたりする
なので僕も、喫茶店に行く時間帯により食事を抜いたりする。
まぁ、何も食べていないと言えば食事を出してもらえるのだが…
「はい、今日の賄いだよ」
彼女が運んで来たのは洋風な喫茶店には似つかわしくない和食だった
ご飯、味噌汁、鯖の味噌煮込み…男の一人暮らしではなかなか食べられない物に、僕は直ぐに箸を手に取った
「今日のは私が作ったの、美味しいでしょ?」
店内に客は数名しか居ない為か、彼女は僕の前に腰掛けて尋ねてきた
「うん、凄く美味しい…特に鯖味噌、味噌の味がしっかりしてて凄く美味しい」
僕は夢中で食事をしながら感想を述べた
そことき入り口のドアが開き店内にカランとベルの音が響いた
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