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「何でこんな事は鮮明に覚えてるんだろ…」
短くなった煙草の火を空き缶の縁で消し、紫煙を吐き出しながら僕は呟く
その時、僕の部屋のドアを誰かが叩く
「鈴木さーん、鈴木遥さーん。」
聞き慣れた透き通るような声
僕は直ぐにドアを開けに向かう
ドアを開けると両手に大きなビニール袋を抱えた細身で背の高い女性がいた。
「あれ、どうしたの?」
思いもよらない人物の来訪に僕は少し驚いた表情を浮かべる
「今日が引っ越しって聞いてたから、その手伝いと、晩御飯作りにきたの……あ、コレは差し入れ。」
僕に缶ビールの入った袋を手渡すと同時に部屋の中に上がり込んでいく
そんな彼女は僕の恋人。
付き合い始めてから2年が経つ
モデル並みのスタイルをした女性で凄く美人
それでいて料理は勿論、家事や仕事もそつなくこなす完璧とも言える女性。
正直、僕なんかが付き合えた事すら奇跡的といえる
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