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「父さんのほうは、
たいした怪我はないんだけど、
相手の方が…。
剛流、病院まで来られる?」
「わかった。すぐ行くよ。」
緑ヶ丘総合病院。
ここもまた見馴れた景色の中に
あって、
剛流の家から自転車で20分も
かからないくらいの距離にある。
気がつけば、さっきよりも雨が、
激しくなっていた。
今日の朝にも、袖を通したカッパに
もう一度、袖を通すと、
父親が事故を起こしたのは、
魁皇高校の帰り道だということに
剛流は気がついた。
6件の着信履歴の時刻が、それを
裏付けている。
剛流の自転車は、自然と加速して
いた。
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