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「うぅ……」
雅はそのまま気を失い、後頭部から血が流れ出て来た。
「デュエル続行不可能になったか・・・命拾いしたな」
男はそう言うと、雅からカードを奪わずに周囲を囲んでいた仲間とともにその場を立ち去っていった。
「・・・何でカードを持っていかなかったんだ?」
「分からない・・・それより今は雅を!」
「大丈夫ですか!?」
男達が何故カードを持っていかなかったかという事を二の次にし、三人は雅の下へと向かう。倒れている雅は、デュエルの時のダメージと壁にぶつかった時のダメージで身体がボロボロになっていた。
「………」
「今すぐ病院に連れて行かないと・・・!」
「なら、あそこしかねえだろ」
「そうですね」
悠真がボロボロの雅を担ぎ、三人は流也と咲が言う病院へと向かった。
「神坂(ミサカ)先生!」
「はいはーい・・・お、何だ君達か・・・って雅ちゃんのその怪我どうしたの!?」
病院へと着き、悠真が先生を呼ぶ。すると奥からやけに小さい先生がのほほんと歩いてくる。しかし、雅を見るや否や態度が急変した。
どうやらこの先生、神坂かなたは対応の仕方からして、雅達の知り合いらしい。
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