謎のカード

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「理由は後でお話します、今は雅を!」 「分かってる分かってる。このスーパードクター、神坂かなたにまっかせなさい!」 かなたは自分の事をスーパードクターと呼ぶが、これは単に自己満足しているだけである。 「よろしくお願いします」 「うん、それじゃちょっとだけ待っててね」 かなたは三人にそう言うと、特別な準備をせず雅を担いでそのまま集中治療室へと入っていた。 それからほんの数十分程して、かなたが集中治療室から出て来た。 「終わったよ~」 「は、早いですね・・・」 のほほんとした雰囲気で出て来たかなたに、悠真はかなたの医者としての腕を疑う。しかし、疑いはしてもその腕を否定する事はなかった。 「まあ、あれ位なら命に別状はないし、幸い大きく切れてたとこもなかったからすぐに片付いたんだよ。ただ、しばらくは目が覚めなさそうだから雅ちゃんはこのまま少し入院させるよ」 「あ、はい」 かなたは雅の親に直接連絡せず、悠真達に入院させる事を伝える。その理由としては、雅は一人暮らしで親がいないのを知っているからだ。 「それじゃ、聞かせて貰おうか?何があったのかを・・・」 「・・・で、その男とデュエルしてああなったと」 「はい」 悠真が全てを話すと、かなたは雅の怪我の理由に納得をする。嘘ではないかとは微塵にも考えていない様子だった。
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