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(まあ、それだけじゃ本当は意味ないんだけどね・・・)
「かなちゃん先生」
雅は不意に見せたかなたの曇った表情を見逃さず、声をかける。
「な、何?」
「何かかなちゃん先生元気なさそうな顔してたから・・・大丈夫?」
「あはは、まさか医者が病人に心配されるなんてね。大丈夫だよん♪」
かなたは元気である事を雅に見せるため、笑顔を作る。
「それなら良いけど・・・かなちゃん先生、多分これだけやってても何の意味もない気がするんだけど・・・」
「うぐっ、鋭いなぁ・・・確かに念じるだけじゃ意味がない。問題なのは、いつそう念じるか」
雅の鋭い質問に、かなたは隠しても無駄だと、全てを話す事にしたようだ。
「いつ?」
「そう。さて、雅ちゃんに分かるかな?」
かなたはあくまでヒントだけを出し、答えは言わない。雅は額に指を置きながら考え始める。
「うーん・・・」
(まあ、意外と考えるまでもなかったりするんだけど)
「・・・分かった、デュエルしてる時!」
「・・・!」
考えて考えて、ようやく出した雅の答えに、かなたは正直驚きを隠せないでいた。
「どう?合ってる?」
「大正解だよ雅ちゃん!まさか一発で当てると思わなかった・・・」
かなたは雅が答えを一発で導き出した事に驚いていたのだ。
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