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「ああ、あいつの代わりにな」
「ちょ~っと良いかな?」
二人の会話に突如かなたが口を挟んできた。
「むっ?」
「あんた雅ちゃんのカードを手に入れてどうするの?あの男に渡すつもり?」
「まさか、こんな素晴らしい力を秘めているカードをぬけぬけと渡すはずがない。あの男の仲間でいるのはいずれ奴のカードも手に入れるからだ」
男はそう話すと、不敵に笑って見せる。
「そう・・・まあどちらにせよ雅ちゃんをあんたと戦わせる訳には・・・」
「いや、ボクは戦うよかなちゃん先生」
雅がかなたの言葉を遮り、昨日の男から渡されたままのデュエルディスクを取りベッドから起き上がった。
「えっ、ちょ雅!?」
「大丈夫なんですか!?」
「大丈夫大丈夫♪」
心配する流也と咲に、雅は笑って返事をする。
「で、でも・・・」
「それにボクが先に戦うべきだと思う。かなちゃん先生はもしものため」
どうやら雅はかなたのカードが先に相手の手に渡る事を恐れているようだ。
「うっ・・・わ、分かった」
「勇ましいな」
「どういたしまして」
雅はデュエルディスクを構え、男と対峙する。
「デュエルする前に自己紹介でもしておこうか。私はルーカスという者だ」
「ボクは藤野雅だよ」
「それでは・・・」
『デュエル!』
二人がそう叫び、デュエルディスクを前に翳した。
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