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「雅!身体は平気?」
「お疲れ様、雅ちゃん。怪我の方は大丈夫?」
悠真達が雅の身体を心配しつつ、雅の下へと駆け寄った。
「うん、大丈夫だよ♪・・・あれ?」
「これは・・・ルーカスって人が持ってたカードですね」
雅がふと、光る物が自分の手に入り込んできたので何かと見、それがルーカスの持っていた封印されたカードである事が分かった。
「なるほど・・・通りであいつがカードを奪おうとしない訳だ」
「どういう・・・事ですか?」
いつの間にか近くにいたルーカスに、雅はルーカスが言った事について尋ねる。
「そのカード達は予め決められた者にしか持てないようだ」
「だからあの時、あの人は・・・」
雅は先のデュエルの事を思い出し、カードを見た。
「お互いに封印されたカードを持つ者同士でデュエルし、負けた方のカードは新しい主を勝った方に乗り換える・・・って訳だな」
「如何にも。さて、私はもう君達にもあいつらにも関わる必要が無くなったから消えさせてもらおう。健闘を祈る、雅」
「あ、ちょっと・・・もう居なくなっちゃった」
雅はルーカスに聞きたい事が山ほどあったようだが、ルーカスは一瞬にして消えてしまった。
「まあ、とりあえず良かったね雅」
「身体に障らない内に病室に戻ろうか雅ちゃん」
「うん、そう……す……」
ドサッ。
『雅(さん、ちゃん)!?』
安心をしたのも束の間、雅はデュエルの疲れか、怪我が酷くなったのかは分からないがその場に倒れてしまった。
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