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「雅ちゃんはその封印されたカードの封印を解いた事により他のカードの精霊が見えるようになったって訳。はい説明終わり」
『上手く纏めてるけどもう少し詳しく!』
雅とウィンダはかなたの簡素な説明に、声を揃えて詳しい説明を求めた。
「そんな事言われても推測だから詳しい説明なんて出来ないよ・・・」
「そっか・・・は良いとして」
雅は話を変えるように、ウィンダを見る。ウィンダはどうしたのかと首を傾げた。
「雅ちゃんどうしたの?」
「いや・・・ウィンダって精霊だったんだって思って」
「私だけじゃなくて他の皆もそうだよ?」
「え?じゃあ私の持ってるカードは・・・」
雅はデッキを取り出し、ある事を考える。
「奇跡的に精霊が宿ってるカードだったって訳だよん」
「雅ちゃんが私達を手に取るのは運命だったんだよ、きっと」
「ボクはそうだと信じたいな」
雅はもしウィンダ達全員を手に取る運命になかったらウィンダ達はどうなっていたのだろうと考え、そう呟いた。
「それにしても良かったねウィンダちゃん。雅ちゃんに見えるようになって」
「はい♪」
「もしかして、今までずっとボクの側に居たの?」
「そうだよ。どんな時もずっと、雅ちゃんを見守ってたんだよ♪」
ウィンダは嬉しそうに、尚且つ楽しそうに雅にそう話す。すると、雅の目から涙が零れた。
「み、雅ちゃん?」
「わ、私何か言った?もしかして見守ってたのがいけなかった?」
「ううん・・・家に居る時も一人じゃなかったんだなって思ったらつい・・・」
雅はどうやら家に居る時に微かに感じていた孤独感から解放されたような感覚で、涙を流したようだった。
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