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「あー、やっぱり寂しかったんだね」
「でも今日からは私達が見えるようになったから一人じゃないよ♪」
「うん♪」
「所で先生、雅ちゃんはいつ退院出来るんですか?」
雅と喜んでいたと思ったら一転、キリッとした表情でかなたに雅の退院日を尋ねる。
「何か今の切り替わりすごい面白かったんだけど。とりあえず明日になったら帰って良いよん。その代わり、まだ完全回復した訳じゃないからウィンダちゃん達がしっかり見ててあげてねん」
「はーいって言っても雅ちゃんに触れないと何も出来ないんですが……」
「大丈夫、触れるはずだよん。というかさっき触ってたよね?」
かなたは根拠があるのかどうかは分からないが、雅を触る事は出来るようになっていると胸を張って答えた後、ウィンダが先程触っていた事を突っ込んだ。
「でしたねー。じゃあ……」
「ひゃわ!?ウィンダ、いきなり頭撫でないでよー」
「あ、触れたー♪なでなで♪」
「もう、恥ずかしいよー・・・あ、でも案外気持ち良いかも♪」
ウィンダに頭を撫でられ、恥ずかしがりながらも、雅も満更でもなさそうだ。
「はいはい、そういうのは帰ってからゆっくりやってねん。雅ちゃんは明日帰れるからといっても怪我してるんだから大人しく休む」
「はーい」
「先生、私雅ちゃんの横で寝て良いですか!?」
ウィンダはよほど雅に触れるのが嬉しかったらしく、一日中雅にくっついているつもりのようだ。
「好きにして良いよん。どうせ他の人には見えないし」
「わーい♪」
「良かったねウィンダ♪」
(案外この二人似た者同士かもしれないなー)
かなたは二人の様子を見ながら、そんな事を思った。
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