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「は、はい・・・実は昨日・・・」
咲は昨日、病院から起こった出来事を話し出した。
「ただいま戻りました」
咲が家に着き、自分の部屋へと向かう。咲の家は雅と同じで、一人で暮らしている。
「さて、何をしましょうか……デッキの調整でもしますか」
咲は机の上に置いてあった、自分のデッキの調整を始める。
「このカードは……一枚の方が回るかも……あら?」
デッキの調整中、咲は自分のデッキから見覚えのないカードを発見する。
「このカード……雅さんが持っていたカード!」
(あなたは私のマスターに相応しい……)
「声が……?私がマスターに相応しいって……?」
頭の中に響いた声に、咲は反応をする。しかし、声の主はまだ分かっていないようだ。
(一つだけ確かめさせて下さい。あなたは私の力を手に入れたら、何をしますか?)
「……???質問が分かりづらいのですが……」
咲はいきなり変な質問をされ混乱する。
(失礼しました。私の事は……封印されたカードの事はご存知ですか?)
「ああ、はい」
(なら話は早いです。もう一度質問します。あなたは私の力を手に入れたら、何をしますか?)
咲は声の主が封印されたカードだと分かると、すぐに質問に答えた。
「私はあなたと同じカードを持つ友達を、守りたいです」
(やはり私の見る目は間違ってなかったです。さあ、私の封印を解いて下さい。私の名は……)
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