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「と言う事がありました」
「へえー、じゃあボクとデュエルしてその子一目見せて♪」
封印されたカードを見せてほしいという雅に、咲は少したじろぐ。
「あ、えと……封印されたカードを持つ者同士でデュエルすると負けた方は……」
「ああ、大丈夫だよん。あくまでそれは任意だから」
「それなら安心しました……が、雅さんとは出来ません」
咲はかなたの一言で安心しつつも、雅とデュエルする事だけは避ける。
「えー!?何で!?」
「いくら封印されたカードを渡さなくても良いとは言え、力自体は無力化出来ないんですから・・・」
「あ、そっか・・・さすがにそれだとボクの身が持たないね」
咲が雅の身体を心配してそう言った事に気付くと、雅は笑いながらそう呟く。
「それにウィンダが寝てるので起こしてデュエルさせるのは可哀相かと……」
「それなら僕とデュエルしようよ咲」
「し、しかし・・・」
「大丈夫、雅がダメージを耐えられるなら僕にも耐えられるよ」
悠真ともデュエルをするには気が引ける咲に、悠真は咲を説得しようとする。一見根拠がないように聞こえるが、雅は身体があまり丈夫ではないため、咲を納得させるにはちょうど良い説得方法なのだろう。
「そ、それでしたら……」
「ありがとう咲。それじゃ準備しようか」
「悠真君、咲ちゃん。デュエルディスク渡しとくよ。封印されたカードはデュエルディスクでしか呼び出せないから」
かなたは封印されたカードを出すための条件の一つらしいデュエルディスクを二人に渡した。
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