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「ああ、やっぱりそうなんですね」
「えっと、あなたは・・・」
「あ、失礼しました。私は八神千夏(やがみ ちか)って言います」
「えっ、八神千夏って言ったら・・・」
「八神先輩!?」
どうやら封印されたカードの所有者である幼さのある少女・・・八神千夏は雅達の先輩のようだ。
「あれあれ?よく見たら雅ちゃん達だー♪」
「相変わらず先輩って年下っぽいっすね」
「流也君失礼ー」
「千夏先輩今日も可愛いー♪」
「ありがとー雅ちゃん♪」
年下に見えると言った流也に失礼と言ったり、可愛いと言った雅に無垢な笑顔を見せる千夏。まるで子供である。と、ここで悠真が本題に戻す。
「ところで何で八神先輩が封印されたカードを?」
「私はただとある男の人から貰っただけだよ?」
「まさか・・・」
雅はとある男の姿が、すぐに浮かんだ。雅達を襲い、雅に怪我を負わせたあの男の姿が。
「・・・で、これと同じカードを持っている人を探して、その人からカードを貰って集めると良い事あるよって」
「八神先輩、もしかして騙されやすかったり?」
「そうなんだよー、ついつい引っかかっちゃうんだよね」
((ああ、この人は疑うって事を知らないんだなぁ・・・))
千夏が封印されたカードについて男から全てを知らされておらず、嘘を簡単に信じ込み、雅達は我が子を心配する親のような目で千夏を見た。
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