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少女は助けた礼が無いことよりも、その青年に対しての恐怖で一杯だった。目を瞑り、深呼吸をしたあと少女は口を開いた。
「リコ……リコ・ラナリスです」
「何故ここへ来た」
警戒しているのか、青年はリコが話終わるとすぐに強い物言いで話した。
「えっと……散歩の途中のここを見つけて……それで、その、あの……」
「はっきりしないやつだな。まぁ、いいだろ」
青年に怯えながら後退りするリコに警戒を解いたのか、青年は立ち上がった。
「封印を解いたことには例を言う」
「……封印?」
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