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「なんだ、知らずに解いたのか?」
青年の問いに対し、こくこく。と首を縦に振ると、青年は頭をかきながらやれやれ、と言わんばかりの表情で口を開いた。
「まぁいい、俺はダリス」
「……ダリス……封印……もしかして」
リコはぼやつく記憶を鮮明に思い出す。ダリスと言う名、どこかで聞いた覚えがあるのだ。
「あの……」
「何?」
「間違っていたらすいません。もしかして1000年前のこの世界の災厄に関わっていましたか?」
リコが恐る恐る聞くと、ダリスは首を縦に振り口を開いた。
「そうだ。その災厄の張本人、それが俺だ」
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