第一夜

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「にしても意外ですね」 「俺が魔王……いや元魔王だって事がか?」 ダリスはまるで自覚しているかのように話し、リコの考えをあっさり見破った。 少々驚きはあったもののリコは無言でコクリと頷いた。 「全部話せば長いから省略すぞ。俺は狂った世界を正そうとして最初は政治的活動をしていたんだ、だがお偉いさんどもは聞き入れようとしなかった。その結果俺は劇薬に手を出し最後にはここに封印されたわけだ。何か質問は?」 「え!?えっと……あの……」 ダリスが問うとリコは少しビクッとして、挙動不審になりながらキョロキョロしだした。
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